9月13日午後6時


金沢から京都に帰るサンダーバードの中からこんにちわ。目の前では麗しい男女が手をつなぎながら寝ています。


金沢旅行いってきました。小中高ずっと同じで塾も一緒だった幼馴染とその彼氏と、三人で。変な組み合わせ。でも全然主観的な違和感はなかったです。彼女は本当に姉妹のような友人なのですが、その話はまた今度かな。


さて、金沢はというと、ほんとにほんとにほんとにほんとに、美しい街でした。観光用に丁寧に整備された空間。ほったらかしよりも、手入れされているほうがすきです。人に見せるために磨かれたものがすき。小京都なんていうけれど、朝ごはんにいったスターバックスのお姉さんがわたしらが京都から来たときいて、恥ずかしいそうにしていたけれど、京都なんてめじゃない。とっても現代的でアートな観光都市。文化レベルの高さが伺えました。美意識の高さ、美しくあることへのプライドがとても気に入りました、そしてなんせ美人が多いわ。


そしてそして、ひがし茶屋街の美しさたるや。ちょっとした路地裏のなんともまあ魅力的なこと。あとは土産物のセンスのよさがすごいんです。店の看板から暖簾から土産物のパッケージから、なにもかもが上品なセンスのよさで、みるものすべて衝撃的でした。わたしは金本位制度が成り立つ意味がよくわからないほど金とかには興味がなかったのだけど、金箔ってあんなに美しいのか。スタバのお姉さん然り、あの控えめな感じが、本当に素晴らしい。


兼六園21世紀美術館も、想像や期待を裏切りませんでした。加賀野菜の健康的な食事をして、楽しくおしゃべりして、本当にすてきな2日間でした。


なんせ秋のこの空気と、空の色と、風と、いたるところにある柳のそよぎと、小川のにおいが、完璧だったのです。からだがいっぱいになるくらい、気持ちよかった。また絶対来たいし、なんなら住みたいとすら思いました。金沢だいすき。


美しい男女の写真も沢山とれたし満足です。完璧に女慣れした青年と少しわがままな女の子。彼らはとても爽やかにベタベタするので、日本人にみえないんですよね。わたし自身も今まで味わったことがないくらい、この青年に至れり尽くせりしてもらって申し訳ないくらいでした。
彼の気遣いは、彼の美しい母親に女尊男卑を徹底的に教え込まれたからだそうで、日本語のありがとう、では重たすぎるくらいでした。イタリア語のありがとう、とかそんなんが似合うような、軽くて受け取りやすい優しさ。かっこつけてかっこいい、っていうのが一番すきなんです。男の子には自信をもって、積極的にかっこつけて欲しい。


秋になると、空が一気に遠くなりますね。水色がどんどん薄く透明になっていく。夏のあの力強い水色も愛おしいけれど、透き通る切なさもたまらない。あんなふうに水溶性の高い人間になりたい。うらら、宇宙の風にのる。


写真をとるのもすきだけれど、とられるのもたぶんすき。というより、撮りたいと思ってもらえることに、幸福を感じるんでしょうね。モチーフとして愛されたい、なんてきっと、わたしには大それた願いだけれどもね。それでも幸せは途切れながらも続くのです。ね。






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